底辺女子高生

 確か裏表紙に「ホロ苦青春エッセイ」と書いてあったから買ったのだと思う。私の青春(いや多分そんなものなかったが、学生時代を全部「青春」と超適当に表現するのであれば)も大概だったので、他の方もどうだったのか知りたかったため手に取った。

 序盤に出てくる家出という名の自分探しのエピソードはかなり思い切ったなという感じだが、その他のお話は全体的に「可愛い」ものが多かった。
 もちろん、これは作者自身が少しでもオブラートに包んで書いているのだろうと思うし、実際その頃はあれやら何やらに悩んでいたのでとても笑えなかったと思うが、1つひとつのエピソードとしては可愛らしくて可笑しいものが多い。エッセイとしては、読んでいて楽しい。

 私の高校時代は、作者のようにMちゃんとか◯◯先輩とか下宿先の仲間とか、そうやって挙げられる人自体ほとんどいなかった。唯一1人居たが卒業してからは会ってもいない。1人用エピソードなら少しはあるが決して楽しいものでもなく、複数人絡んだエピソードはほとんど無いため、捏造しなければ面白くもできない。
 なので、この作品(女子高生)はまだ全然「底辺」ではないかと。しかし、不幸自慢、不幸比べは「何のためにもならないことTOP10」に入るので、この辺までとしたい。

 どんなアレな青春でも、数年経ってから話のネタに使えたり、「今思えば何のことはない」あるいは「少しは笑える」ものであればそれだけでもう十分。キラキラとしてなくても、甘酸っぱくなくても全然OK……ということを作者は伝えたかったのだろうと。
 最後に作品として。当時作者が22~23歳頃のエッセイらしいが、もうちょっと記憶か記録がはっきりしていれば、1つのエピソードとしてはより理想的な形となって、より楽しめたはずと読んでいて思った。そこがとても惜しい。

底辺女子高生
(著)高島 ミホ
(絵)高島 ミホ
幻冬舎
2006年8月発行

[記録日:2025/12/07 | 更新日:2025/12/13]

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