成瀬は信じた道をいく
作品の感想とは直接関係のないことは書きたくはないが、ここでの読書記録30冊を超えたプチ記念として少しだけ。
この夏より、読書記録を心持ち、ほんの少しだけ「強化」を図りたい。既にノートに読了後欠かさず付けている読書記録は強化プラン開始済み。
具体的に何を強化するか……は、気持ち的な部分もあって表現しにくい。が、できることならもうちょっと読まれることを意識したり、書きたいところは端的にビシッと決めたりはしたい。
当初は短くすることも目標にしていたが、これは諦めた。長くなる時もあれば短くなることもある。長く書きたい時は、とことんそのように書く。制限は設けない。そのために読書メーターやTwitter(X)の読書記録辞めてこっちに来たのだから(詳細は1つ前の記録にて)。
そうして臨んだ31冊目が、この作品でよかったなと思う。私も成瀬のように、信じた道をいきたいものだ。本当に。
先月発売されたばかりの文庫版である。この作品自体はもうこれで3回目。しかし読むたびに面白さが増す作品というのは、個人的にはあまりない。奇跡の1冊かもしれない。
なお、シリーズ3冊目は単行本版で読了済み。通して読んだ中では、この「成信」が1番面白かったかも。3冊目を文庫本でもう一度読んだら、また変わってくるかもしれない。とても楽しみである。
もう1つ補足として。前の巻の感想はかなりあっさり、というより目立つ点のみ抑えて書いた。「主人公:成瀬あかりとは」だけ書いたに等しい。なので今回は「成瀬あかりの周りの人たち」に絞って書くことにする。
「成瀬あかりに人生を書き換えられた人」とも言っていいかな。
★ときめきっ子タイム(第1話)
北川みらいは小学4年生。総合学習の時間に、自分が最も好きなコンビ「ゼゼカラ」について調べて発表したいと意気込む普通の少女。
偶然にも帰り道に成瀬に遭遇し、あれよあれよと直接取材させてもらえることに。
友だちにの本音をこっそり聞いてしまったりして、辛い想いをしつつも、発表自体はとても満足行くものに。
そしてそれからも、成瀬の地域パトロールに同行したりしながらかなり影響を受けてしまったようで、第3話、第5話に再度登場するみらいは、この話に出てくる彼女とは雰囲気がかなり変わり、はつらつとした様子となっている。
本当にゼゼガラが、成瀬のことが好きなのだろうということがよくわかる一連の流れ。この巻通しての「読みどころ」として挙げておく。
★コンビーフは上手い(第4話)
篠原かれんは、成瀬とともにびわ湖大津観光大使に任命された女子大生。幼い頃からびわ湖大津観光大使に3代続けて任命されるべく、英才教育を受けてきて、容姿、知識、育ちともに隙のない彼女だが、クセの強い成瀬と並ばれると、どこか目立たない。
やがて、成瀬の「滋賀愛」が本物であることを認めざるを得なくなり、さらには自分が家族の敷いたレールに沿って生きているだけではを思うようになり、もっと自分に素直になって生きることを決意する。
途中、観光大使-1グランプリなる大会に成瀬とともに挑むかれん。成瀬がいつもの調子で躍動する姿を見て、「うちの成瀬はすごいでしょって自慢したい気分」になっているかれんも、成瀬のことを相当気に入っている様子。成瀬のやることなすことは人を惹きつけ、そして巻き込むような引力があることがよくわかる回となっている。
つまり、成瀬あかりはとても面白くてすごいキャラクター。この夏もそれはちっとも変わりはしなかった。
成瀬は信じた道をいく
(著)宮島 未奈
(絵)ざしきわらし
新潮社
2026年6月発行
<文庫本>
[記録日:2026/07/12 | 更新日:2026/07/21】